2000年入社

開発 / 執行役員

五十君 和彦

PROFILE

五十君 和彦

五十君 和彦

学部
工学研究科
学科
応用化学専攻
出身地
愛知県
趣味
ロードバイク、ゴルフ

インタビューINTERVIEW

さまざまな部署に
海外赴任のチャンスがある

生活に密着した製品をつくっている、消費者に近い会社。これが貝印の最初の印象です。
私の家でも母親が貝印のカミソリや包丁を愛用していたので、身近に感じたのを覚えています。
ウェブサイトを見たら海外展開もしている。当時は海外への憧れもあったので、身近なだけでなくスケールの大きな仕事もできるかもしれない。応募動機は単純なものでした。

説明会などで貝印の人たちに合うと、みなさんとても真面目で責任感を持っていることに驚いたのを覚えています。
私は理系なので研究・開発部門を志望しましたが、海外勤務にも興味があると伝えました。すると「海外に工場もあるし、研究・開発でも海外勤務のチャンスはある」と教えていただきました。
研究や開発でも、ずっと机の前に座っているのは不得意だろうと思っていたので、この言葉はとても心強く、貝印で働いてみたいと思うようになりました。

入社後の多様な経験が
自分の大きな財産に

入社後はまず研究室に配属され、カミソリの刃先の表面処理について研究しました。2年ほど研究の部署で働いた後、医療機器の製品開発を4年間担当しました。
開発では海外のドクターが使用する眼科用のメスを担当しました。試作品ができたら営業に託し現地のドクターの意見を聞いてもらいます。しかしこのフローを続けている中でだんだんと自分で使う人の話を直接聞いて開発に活かしたいという思いが芽生えました。
そんなとき、海外赴任のチャンスが巡ってきて、KAI USAに2年間出向することになりました。

2年間の海外赴任を終え日本に戻り、元の部署で眼科や皮膚科のメスの開発に従事。その後、営業の立場で、海外の会社との共同開発プロジェクトに参加します。
これまでの経験を生かして、製品や組立機の設計について、技術的なサポートを行いました。
営業は5年ほど経験し、2018年からは現在の部署でマネジメントを担当しています。
こうやって振り返ると、本当にいろいろな経験をさせてもらっていますね。これは私の大きな財産だと感じています。

チームワークを徹底する
アメリカのスタイルが自分のベースに

2年間のアメリカ赴任時代の上司からは本当に多くのことを学びました。
その方はチームワークを大切にしていて、チームで目標を達成するために一人ひとりが何をするべきか、目標を明確に理解させます。
そのため、チームで動いている、全員がひとつの目標に向かっているというのが目に見えてわかるのです。
もちろん日本の貝印でもチームワークは大切にしていますが、それとは明らかに違う、日本とアメリカのカルチャーの違いを肌で感じました。

また、その方は「我々の仕事の先にはユーザーがいる」という意識をすべての部門に徹底していました。
営業なら担当する会社や売り上げ、製造なら製品の納期などを気にするでしょう。
それらはすべて貝印の製品を欲しいというお客様のために必要だから。そのために一丸となって業務にあたろう。これを何度も言われました。
この意識は、今でも私のベースとなっています。

刃物のプロとして
ドクターを支える仕事

カミソリや包丁のような広く一般の方に使っていただく製品と違い、医療器は貝印の中でも特殊な製品と言えるでしょう。
医療器開発にはさまざまな法規が関係する、また、私たち自身が製品の使い心地などを試すことができません。
私たちは開発した製品を模擬手術などでドクターに使っていただきながら、改良を加えていきます。

ドクターは手術のプロフェッショナルですが、刃物のプロではありません。
「手術中にこういうことがしたい」「こういう機能が欲しい」とドクターからいただいた意見を我々が持っている技術で形にするためにはどうすればいいか。
私たちはコミュニケーション能力と想像力を駆使してドクターの意図をくみ取りながら製品に改良を加えていきます。
「そうそう。こういうのが欲しかった」と言っていただいたときはミッションを果たせたとほっとした気持ちになります。

患者や家族の笑顔のために
新たな医療器を開発する

医療器の開発というのは、みなさんが想像するよりも地味な仕事かもしれません。
製品を使うのはドクターで、一般の人の目に触れることはあまりありません。
また、製品の性格上、エビデンスを残すためデータを取るような試験も多くあり、さらに書類をまとめることに多くの時間を割くこともざらです。
でも医療器はともすれば人間の命に関わるものです。だからエビデンスを残すことがメーカーとして何より大切なのです。

開発を志望する学生の方は「新しいものを開発して世の中を驚かせたい」という夢を抱いている人が多くいます。
貝印に入社して医療器開発に配属されると、他の部署に配属された同期が華やかな仕事をしていることを羨ましく感じることがあるかもしれません。
そんなとき、私はこんな話をします。
かつて何日も入院して患者さんが痛い思いをして受けていた手術が、今では日帰りでできたりする。
これは手術方法の進歩と併せて、医療機器の進歩がなければありえないこと。
自分たちの仕事のゴールは製品をつくることではなく、我々の製品をドクターが使って患者さんが治癒し、患者さんやその家族を笑顔にすることだと。

プライベートは仕事を忘れ
自分自身と向き合う時間

学生時代は野球とサッカーに打ち込んでいました。そして現在は休日になるとロードバイクやゴルフを楽しんでいます。
チームスポーツから個人で楽しむスポーツに変わりましたが、体を動かすのはいいリフレッシュになりますね。

趣味のスポーツを楽しむ時間は、仕事も含め、もっとも自分自身の心と体に向き合っているときかもしれません。
どうしたらもっとスコアがよくなるか、どうしたらもっとキレイなフォームで走れるか。
仕事とはまったく違う思考でものごとを考える時間は、脳の健康にもいい気がします。
スポーツを楽しんでいるときは……仕事のことが頭に浮かぶことはまずありません(笑)。

根が真面目で好奇心旺盛
そんな若者とチームを組みたい

貝印に入社してから今日まで、さまざまな仕事を経験してきました。
もし機会があれば国内営業も経験してみたいですね。
医療器の営業の業務のひとつに、学会に出展し製品を説明するというものがあります。学会にはさまざまな医療器を製造するメーカーが出展しています。
各社の新製品を見ることは我々の製品を開発する際の参考にもなりますし、もしかしたら刃物の枠を超えて新たな医療器を生み出すことができるかもしれません。
それはドクターのサポートになり、多くの患者さんの治療を手助けするきっかけになるはずです。

貝印には真面目な社員が多くいます。
現在就職活動をしている方も自分を「根は真面目」と思うならきっと働きやすいと思いますよ。
そして貝印は、自由度のある会社です。
社会に出ていろいろなことに挑戦したいと考えている好奇心旺盛な方にもピッタリだと思います。
そんな人とぜひチームを組んで仕事をしてみたいですね。

SCHEDULE

スケジュール

1日のスケジュール

7:45〜 出社
8:20~ 朝礼、始業
8:30~ 部門業務の進捗確認
10:00~ 関連部門 打合せ
11:00~ 開発案件の個別確認
(各メンバーと個別に業務相談)
12:30~ 昼食
13:30~ 開発案件の個別確認
(各メンバーと個別に業務相談)
15:00~ 開発書類(図面、試験データ、報告書等)のチェック
18:00~ 開発関連の調査
(法令・規制など)
18:30~ 帰宅