遊びたくて
大学院に進学
学生時代は部活や遊ぶことばかりで、高校までは全然勉強していませんでした。大学では情報工学を勉強しましたが、あまり自分には合わなかったです。その時は何のためにこれを学ぶのか、研究するのか、その目的が分からなかったんです。社会に出ることを想定・意識していればまた変わったかもしれません。技術や研究よりも実社会に近いことが学びたいと思い専攻を変えて大学院に進学しましたが、正直言うと楽しい学生生活を2年間延長したかった気持ちもあります(笑)。
大学院では、経営工学や社会システムを学びました。グループでのケーススタディをしたり、企業との共同研究をすることで会社の仕組みや経営に興味を持ち始めたのもこの頃です。留学生も多い専攻だったので、学内外で刺激の多い2年間でした。
私が学生の頃は大学院1年の秋冬には外資系の選考が始まっていました。私は働く環境として、なるべく厳しい環境に身を置いて早く成長したい、また自分の興味や大学院での経営工学が生かせる、という点から外資系コンサルティングファームを第一志望としていました。
経営に近い仕事がしたくて
貝印への転職を決意
2011年、新卒で外資系コンサルティングファームに入社しました。
イメージしていた通り、スピード感があり、自分の責任領域が明確、年次関係なく自分の意見が通り、行動してアウトプット(結果)を出すことが求められます。自分の責任領域であれば自由に仕事がコントロールできる点や、仕事面はもちろん、人間的にも尊敬できる方々もいたため満足できる環境でした。5年半そこで濃い時間を過ごし、前職の仲間も様々な業界・企業で活躍していますが、今でも定期的に交流があります。
しかし、前職の会社は事業規模がとても大きく、本社は海外、自分が影響を与えられる範囲が限られていることも感じていました。もっと会社全体に影響を与えられる、経営に近い役割・責任領域で仕事をしたいと考え、最終的に転職することを決めました。
事業会社を中心に数社を受け、貝印への転職を決断しました。理由は3つあります。
一つ目は、新卒で入社した会社よりも組織がコンパクトかつ経営企画というポジションなので、影響を与えられる領域が間違いなく広がること。
二つ目は、面接で話を聞いて、貝印が最も「会社を変えていきたい」という意志を強く感じられたこと。
三つ目は、これは偶然ですが副社長と私が同じ年齢だったことです。自分と同い年の人が100年企業を背負っていることに驚いたと共に自分もその一助になりたいと考えました。
30代で海外拠点長へ
2016年10月に貝印に入社しました。
2020年まで経営企画室で主に全社の予算策定、収益性管理、財務基盤構築など、財務面から戦略の実行や全社の成長を押し進める業務に従事していましたが、2020年より香港法人への赴任となり現在は現地責任者であるGM(ジェネラルマネージャー)として法人全体の事業管理、法人運営を行っています。
私以外のメンバーは全員現地人という中で責任者を務めるというのは難しさもありますが、現地メンバーの日々の努力、本社や協力メーカー様からのご支援によってKAIのグローバル展開を推進できていると感じています。
また、30代というタイミングで海外拠点長を任せていただいた会長、社長をはじめ経営陣の方々には感謝しています。