採用面接で直感。
「ここなら長く勤められる」
大学生になり自分の将来のことを考えたとき、生活に密着したものを作る業界で働きたいと思うようになりました。そして、就職活動では食品や日用品メーカーにエントリーしました。
実はこの時点で貝印のことはまったく知りませんでした。エントリー先を考えるときに「身近にあるものはどんな会社が作っているのだろう」と文具や日用品を見たら、カミソリの裏に貝印と書かれていたのです。家族に尋ねると「昔からある会社だ」と言われ、「歴史が長いということは、会社として確固たるポリシーを持っているはず」と思いエントリーしました。
面接では私自身の考えなどを詳しく聞かれました。その時に「貝印は私の中身を見てくれている」と感じたのを覚えています。そして「この会社なら長く勤められそう」という直感がありました。
営業時代の経験が
現在の大きな財産に
入社後はまず営業部に配属となり、スーパーマーケットとホームセンターを担当することになりました。
得意先では自分たちで商品を陳列する棚を作ったり、売り場を作ることも珍しくありません。ある意味、体力勝負なところもある仕事です。
でも商品を並べているとお客様から「どれがいいかしら」と話しかけられることもあり、消費者がどのような部分を見て商品を選んでいるかを生の声で知ることができました。とくに包丁売り場にいるときはよく話しかけられましたね。この経験は私の財産になっています。
商品開発に異動し
いきなり人気商品を担当
商品企画部に配属されたのは2017年4月。異動してすぐ、私はNyammy(ニャミー)という家庭用品シリーズ第2弾の企画を任されました。猫をデザインしたかわいいキッチングッズは私自身が好きな商品だったので、担当できることになり、とてもうれしかったですね。
一方で、最初は戸惑いの連続でした。まず何から取り掛かればいいのか。そこがわからないのですから。
そこで同じ部署のメンバーや上司はもちろん、開発の方、デザイナーなどをつかまえては質問し、必死に業務を進めていきました。
そんな私に対して周りの人は嫌な顔一つせず、丁寧に教えてくれます。貝印の人たちは本当に面倒見がいいのだと感じましたね。
そして2017年10月に発売開始。正直、大変だった記憶しか残っていないくらいですが、出来上がったばかりの商品が手元に届いた時の安心感と嬉しさは一生忘れないと思います。