企業説明会で感じた
会社の雰囲気のよさ
理系の大学院に進学したのち、漠然と「自分の身の回りにあるような製品を作っている会社でモノをつくりたい」という気持ちがありました。
研究をしていたある日、実験で使うメスに目が留まりました。そのメスに見覚えのあるロゴがプリントされていたので調べたところ貝印でした。
興味があり調べてみると、包丁やカミソリなど、日常的に使う製品を自社で開発しており、世界的なヒット作品があることも知りました。それで興味を覚えて貝印にエントリーしたのです。
会社説明会に参加したときの印象は、「アットホームな会社だな」ということでした。というのも、説明会会場の横に自社製品を紹介するブースがあり、それをじっくりと見る時間が用意されていたのです。人事の方だけでなく、製品を開発した人がていねいに説明してくれて、その話し方から、製品への思い入れのようなものを感じました。社員の方々の人柄のよさや温かさのようなものが伝わってきたのです。こういう会社で働いてみたいな、と思い、応募しました。
次の世代の製品のために
試作、評価、調査を繰り返す
新卒で本配属になった研究部門に、今も所属しています。今年で6年目になります。現在の仕事は、次世代におけるカミソリ刃の開発です。
既存のカミソリよりも、なめらかなで肌に優しい剃り味を実現するために、刃の形状や表面のコーティングを見直し、試作と評価を繰り返しています。これまでも、切断抵抗を下げたり刃の耐久性を高めたりするために工夫がされてきましたが、それらを一新できるような刃を追求しています。
コーティング技術は日進月歩。機能性のある技術がどんどん開発されており、それを刃物製品に応用できないか、勉強する毎日です。
他部署の協力のもと
刃にまつわる幅広い業務を担当
カミソリ刃は、刃の形状とコーティングのバランスが重要です。薄すぎても、厚すぎても、剃り味に大きく影響します。刃先はナノメートルのレベルで形状を制御しなければなりません。刃の形状とコーティングが最適な組み合わせとなるようにトライ・アンド・エラーを繰り返しています。そんななかで、刃の試作や評価はもちろん、開発リスクとなる特許の調査や、生産で使うことを想定した装置の仕様検討など、刃の開発をする中で幅広い業務に関わらせてもらいました。
それぞれの仕事は決して一人でできるものではありません。技術部、知財部、開発、品質管理、工場の方など、他の部署の関係者に協力してもらったり、助言をいただいたりしながら進めてこられたことがとても印象深いです。