岐阜県に4つの製造拠点を持つ貝印。今回取材する千疋(せんびき)工場では、小屋名工場で生産したカミソリの刃の組立・包装、ハンドルの樹脂成型、金属部品のプレスなどを行っている。
女性用使い捨てカミソリ市場でトップシェアを誇るロングセラー「プリティーシリーズ」の組立・包装を担当する女性3人に、工場を案内してもらった。帽子を着用し、洋服に付着したほこりやゴミを掃除機で取り除いて3階へ上がると、体育館のような開放的な空間が広がり、無数の機械がリズミカルに動く音が聞こえてきた。段ボールを荷台に載せた無人のカートが、電子音で「メリーさんのひつじ」を流しながら通路を移動している。これは全自動ロボットで、流れる曲目で誰が受け取る荷物かが分かるらしい。3階では、ハイクラス、ホテル、レギュラーという3つのカテゴリーの組立・包装が行われている。オートメーション化された工場は、24時間フル稼働だ。
まずは組立工程から。別々に製造されたハンドル、刃、ヘッド、キャップを、組立機でひとつのカミソリに仕立てる。それぞれの部品を機械にセットすると、ハンドルが一列に並んで組立機から出てきた。そのハンドルが移動する過程で、刃、ヘッド、キャップが次々と装着されていく。あっという間のできごとだ。仕組みはシンプルに見えるが、小さなヘッドの向きを揃えたり、キャップがずれないように勢いよく差し込んだり、精密な機械には貝印の創意工夫がたくさん詰め込まれているという。
組み立てられたカミソリは、包装工程へ。ここで袋に数本ずつ梱包され、製品が完成する。カラフルなカミソリをレーンに並べると、少しずつ位置を変えてコンベアーを移動し、ローラーから切り出されたパッケージと合流して、店頭で目にする商品が次々と完成していく。この道20年になる松田清美さんは、ドラッグストアで、たまたま自分が組み立てた製品を見ているお客様に遭遇し、思わず「これ、私が作っているんです!」と声をかけたとか。「大勢の方に愛され、長く必要とされる製品であって欲しいですね」という言葉に、貝印製品への深い愛が感じられた。
①11ヶ月②生産数が達成できた時③不良を最小限に抑えたい④娘と買い物⑤山田孝之
①20年②日々の生産を確実に終えた時③他工程も覚えたいが、まずは今の工程をしっかりこなしていきたい④食べ歩き、神社巡り⑤桜井和寿
①7年②自己新記録を達成した時③常にベストを尽くし、匠マイスター継続④家事、スイーツ屋さん巡り⑤Pitbull(ラッパー)
Questions