KAI FACT magazine
美を足がかりに築き上げて10周年。これから10年の目標とは?
FACT  No.10

美を足がかりに築き上げて10周年。
これから10年の目標とは?

韓国は美に対する意識が高い美容大国。ビューティーツールを販売することを考えると魅力的なマーケットだ。
そんな韓国に「韓国貝印」が立ち上がって10年。貝印が持つ日本の堅実なものづくりが、韓国らしい流行の早さと交わりながら、
ビューティー部門は着実に成果を上げてきた。その戦略と秘訣、そしてこの先10年の目標を聞いた。

韓国で実現したい10枚の“写真”

2017年に10周年を迎えた「韓国貝印」。立ち上げ当時、代表のチョイ・ジョンムンさんは、社長に「実現したい10枚の“写真”がある」と宣言したという。「10年間の中で実現できたのは、まだ“3枚”くらい。ビューティー部門は、KAIというブランド力の向上と売上において、ある程度実績を残せていると思います」

韓国は美容大国であり、ビューティー部門に関してはライバルが多い。その中で日本ブランドが持つ品質の高さやデザイン性をアピールし、他ブランドとの差別化を図ってきた。
「まずはスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストアなど、各流通・小売のナンバー1企業に商品を扱ってもらうことを目指しました。それを成功させたという実績を積んでブランド力が高まり、他の企業にも営業しやすくなりました」

小さいながらもビューティー市場が活性化してきたり、貝印のビューティーツールブランド「KOBAKO」が韓国の百貨店大手の「新世界」で取り扱いが始まるなどビューティー部門は堅調。この先の目標としては家庭用品の部門を盛り上げること。美粧と同じように、包丁やキッチンツールなども品質やデザイン性の高さをアピールしてブランドカを向上させることで、高所得層もターゲットに考えている。次の10年、残り“7枚”の写真は家庭部門を中心に拡張させていくことになるだろう。

チョイ・ジョンムンさん/韓国貝印執行役員、エグゼクティブ・マネージング・ディレクター。10年前に「韓国貝印」を立ち上げた功労者。「社員の満足が会社の幸せにつながる」という信念のもと、より良い労働環境の構築にも積極的に取り組んでいる。

カン・ソンジュさん/「韓国貝印」第1号社員であるカン・ソンジュさんは「チョイさんと二人だけの立ち上げ当時、オフィスにはデスクもなく、床で打ち合わせをしていました。今こんなに社員が増えてうれしいです」と語る。出産・育児休暇など、たくさんの社内制度を最初に経験し、女性が働きやすい会社であることを自負する。実際に女性が多い社内には、キム・ソンヒョンさんのようにバイオリンが得意な社員も!

宮廷料理の伝統と歴史を
家庭料理として伝える

「朝鮮王朝宮廷料理」の第3代技能保有者であるハン・ボクリョさん。グローバル化が進み、若者の食文化が多様化する中、宮廷料理文化を現代に伝える活動をしている。本来、宮廷料理はたったひとりの王様のために、専門性を持った料理人たちが、最高の食材を使って調理したものだ。「料理教室では『旬』の包丁も使いながら宮廷料理を家庭でも馴染みやすい料理にアレンジして、歴史や伝統とともに普及する活動に努めています」

KAIコラボが魅力!
韓国No.1コスメショップ OLIVE YOUNG

韓国貝印創業当時からつきあいの深い 韓国最大手企業CJグループの 「OLIVE YOUNG」。韓国で知らない人はいない化粧品ショップである。国内に千店舗以上あり、待ち合わせの目印にも使われるほど生活に浸透している。

韓国貝印ではOLIVE YOUNGのPB(プライベートブランド)商品を7種類製造。
「それらの商品は常に売り上げ上位にランクインします」と教えてくれたのはOLIVE YOUNG のバイヤー兼アシスタントマネージャーであるイ・ギュヨンさん。「特にカミソリなどの刃物系は一度使ってみると他を使えなくなると評判です」。OLIVE YOUNG で売っている商品ならお客様も信頼してくれるので、韓国貝印としても、商品を置いてもらうことでKAIブランド向上につながっていく効果を期待している。月数回は、商談や打ち合わせの席を設け、お互いの利点を生かせるようなPB商品の開発を目指している。

今年の夏はカミソリの「アクアフィット1P」がよく売れた。来年も新たなるPB商品化が控えている。
両者手を取りあって、韓国ビューティーシーンに寄与していく。

1999年1号店がオープンして以来、「ビューティー&ヘルス」をテーマに、化粧品や食品などを展開している大手チェーン店。日本製品も多数取り扱っている。

イ・ギュヨンさん/「OLIVE YOUNG」MD(マーチャンダイザー)。2011年12月CJグループ入社。商品導入から、販売までのすべての仕事を管理する責任者及び商品企画専門家。MDは韓国流通業界では“流通の花”と呼ばれている。「KAI商品は売れ筋なので、特に年4回行っているブランドセール時にはもっとたくさんの在庫がほしい!」

すっきりしたパッケージが魅力
OLIVE YOUNG × KAI 人気PB商品

OLIVE YOUNG × KAI popular PB items Popular with its stylish, charming packages

KAI商品が使われたOLIVE YOUNG のPB商品。清潔感のあるシルバー系パッケージに収納されて発売されている。世代を問わず、買いやすいデザインになっている。

左から/「折り畳み式アイブローレザー」小さなマユ用レザーをさらに折り畳みにした便利アイテム。/「bi-hada ompa」1秒間に約100回の音波振動で、刃が肌に与える影響を軽減したうぶげケアカミソリ。/「アクアフィット」どのような持ちかたでも使えるソフトグリップ。保水力にすぐれ、水だけでもなめらかに剃ることできる。/「プリティスリム」デビューから30周年を迎えたKAIのロングセラー。細かいパーツのケアがしやすいように、ハンドルには角度がついている。


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