「馬鹿と鋏は使いよう」とは使い古された言葉ではあるが、使い勝手が良く、切れ味も良い鋏ばかりであれば、この慣用句はきっと使われなくなるだろう。しかし鋏が良くても、たしかに切りにくいものは存在する。とりわけ布はやわらかくて切りにくいのだが、そんな場面で重宝するのがラシャ鋏である。貝印のプロ用ラシャ鋏「7000 SERIES」の現場での信頼は厚い。厚手の生地でも手が疲れずに作業できるよう、切れ味が徹底して追求されている。検査は全て人の手によって行われ、布を8枚重ねたものを実際に切ることで、切れ味を確かめるのだ。
その水準の高さは、国内外の重工業でも自動車の革シート、航空機の断熱材、繊維全般等々を裁断する工程に使用されているほど。8種類のサイズがラインナップされており、切る対象に合わせて選ぶことができるのも魅力だ。優れた実用性のみならず、ショットブラストをかけた高級感のある刃体のデザイン性も高く評価されており、2005年にはドイツの〈iFデザイン賞〉にも選出された。まさに傑作と呼ぶにふさわしいラシャ鋏である。
7000 SERIES ラシャ鋏(250mm)
サイズ:全長250mm 重量:212g