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包丁の切れ味と美味しさの秘密
~味覚力の高い日本人には、旨味を引き出す包丁を~
それはあなたの料理の腕が悪いのではなく、包丁の切れ味が悪くなったサインです。
切れ味の落ちた包丁は調理作業のストレスになるだけではなく、実は食材の旨みを逃し、苦みや雑味が増加してしまうという驚きの結果が!
包丁の切れ味が、食材本来の味を損なう原因になっていたのです。
慶應義塾大学発ベンチャー企業OISSY株式会社が開発した味覚センサーを用い、新品の包丁と、砥がずに使い続けた包丁(1か月・2か月・4か月相当)の食材に与える影響について、共同調査しました。
2006年慶應義塾大学理工学部卒業。2008年同大大学院理工学研究科を修了し、OISSY株式会社を創業。代表取締役社長(現任)、慶應義塾大学共同研究員(兼務)。慶應義塾大学で開発された味覚センサーを用い、様々な食品の味覚調査および分析データを用いたコンサルティング・販促支援などを行っている。
ヒトが味覚を感じる“味蕾”に代わるセンサー部分で食品から電気信号を測定。独自のニューラルネットワーク(人工的な知能の実現)を通し、「甘味」「苦味」「塩味」「酸味」「旨味」の5つの基本味を数値データとして出力する。
サラダやお刺身など食材そのものを盛りつける料理をはじめ、お料理には見栄えも重要な要素のひとつ。
お手入れをして切れ味を保っている包丁なら、食材の美味しさがぐんと引き立ちます。
重要なのはやはり切れ味。切れ味の悪い包丁だと、野菜の繊維をつぶし水分が出てしまうので鮮度低下の原因に。旨みも栄養素も逃げて、味が確実に変わってしまいます。お肉も切れ味の悪い包丁で切ると、中に閉じ込められている肉汁が出てしまい、高級なお肉もその価値を無くしてしまいます。切れ味の良い包丁だと作業も早いですし、玉ねぎのみじん切りも繊維をつぶさないため目が痛くなりません。そんな調理のストレスもなくなって、毎日のお料理も楽しくなると思います。そのために大事なのは、日頃のお手入れ。食材の味を損なわない切れ味を保つために、ご家庭でも月に1度は包丁のお手入れをしていただきたいと思います。
加賀料理 杉の家 やまぐち 店主 山口利和1964年東京都葛飾区生まれ。老舗料亭からホテル等で修業。1998年に能登・和倉温泉の老舗旅館「加賀屋」直営「加賀屋東京店」の料理長に就任。2007年川崎・新丸子に「加賀料理 杉の家 やまぐち」のオーナーシェフに。超人シェフ倶楽部のメンバーとして食育活動などテレビ・雑誌等で現在活躍中。
神奈川県川崎市中原区丸子通1-653
川崎グリーンプラザホテル1階
044-411-6693
営業時間:11:00~14:30(L.O.14:30)
17:00~22:00(L.O.22:00)
副会長 片岡護(西麻布 イタリアン アルポルト・オーナーシェフ)
包丁の刃体の品質は、4つの特性の総合評価といえます。
しかし、これらの特性すべてを高い次元で実現するのは、鋼材の特性上、難しいため、ライフスタイルや用途によって、どの特性を重視するのかを決めていくことになります。一般的に、価格が高い包丁ほど、それぞれの特性の性能も高く、バランスも取れていると考えて良いでしょう。
貝印は、卓越した刃付け技術により、鋭い切れ味が長く続く、高品質な包丁を適正価格でご紹介しています。
「日本人100名 vs 外国人100名 味覚力調査」(OISSY 株式会社)では、日本人が「旨味」を当てられる正答率は71%で外国人の2倍以上に。さらに甘味や苦味などの正答率においても高く、日本人は「味覚を感じる力が強い」という結果も明らかになりました。
旨味をはじめとした繊細な味覚をしっかりと認識できる日本人だからこそ、素材の旨味を逃さない包丁が料理の重要な要素になるのです。
出典:日本人100名vs. 外国人100名 味覚力調査」(OISSY 株式会社)2015 年3月
これまで約3,000件の味覚調査をしてきましたが、包丁の切れ味でここまで味が異なるという結果には正直驚きました。調査に用いた味覚センサーは、ヒトの味覚を再現したものです。人間は味にすぐ慣れてしまうので、味覚の印象は素材を初めて口にした時にほぼ決まってしまいます。旨味が逃げずに残る切れ味の良い包丁の方が、素材の味そのものをはっきり認識し、旨味を味わうことができるというわけです。